10/29 「極光を待つ日」
[オーロラハント 最後のチャンス]
5:30に起床。窓からはようやく晴れ間が!!
雲がかなりのスピードで流れているのが見える。

いつもの朝食後、部屋で時間を潰す。



9:30頃、朝日が射してくる。ようやく雲が少なくなり晴空にいくつか雲が流れる状態になった。
今晩21:00からのオーロラハントに期待が高まる。
ホテルを出て、川沿いを散歩。
初日の夜にいったラップランドレストランの外観

気温が6度くらいまでに上がり、防寒しすぎた格好では汗ばんでしまう。
「高緯度地方だから、お昼12時でもこんなに日が傾いてるね」(By キュゥべえ)






鉄橋を往復してから、ロヴァニエミ教会を寄り道。

そしてロヴァニエミ駅に寄ってみる。

街の中心街からは徒歩で20分くらいと少し外れた場所にあり、時刻表も午前に2本、午後に5本の列車というローカル度。それでも夜中に出発する夜行列車が
あり、ヘルシンキにまで向かう長距離線の始発となっている。


フィンランドの公用語はフィンランド語とスウェーデン語。
この2つの言語間では同じ場所がまったく別の地名になることもあるらしい。

この列車は「USSR」製 頑丈で長持ちなんだろうか

タイミングよく昼一番に出るらしい列車が到着し、機関車の接続や乗客の乗り込みが始まる時間に遭遇した。

ホームで若い女性が大きなスーツケースを列車
に持ち込むのに四苦八苦している。
こちらを見つけ・・・フィンランド語で話しかけてきた。ラップランドの人は黒髪に彫りの浅い顔立ちでアジア系に見
えることもあるかららしい。
しかし、コチラが日本人と気づいた瞬間、
「あ・・・しまった、通じない人だ・・・」
という表情になる。
それでも目で「オッチャンなんとかして!!」と訴えかけてきたので、こころよく手伝ってあげる。
名前はリーザちゃんだそうな。


夜行列車にはフクロウがデザインされている。

駅を後にし、コルイディ現代美術館を巡る。昨日のチケットをそのまま利用できるので無料で入場だった。




古典風なのもあり。

ミレーの晩鐘をモチーフにしてある??

四角い箱の中に人がいる・・・ようにみえるビデオ作品

ウサギを前にした大きなバルーンがユーラユーラと揺れる作品


街を散策。
ムーミンのケーキ型・・・欲しいけど使う頻度を考えて諦める

映画館では「アリエッティ」が公開中

本屋さんに並んでいた「日本風のマンガ絵の描き方本」アレコレ


表紙の微妙さからわかるとおり、中身もかなり微妙


・・・味わい深い絵柄ですね(^^;;;)



その他に買ったもの
「けいおん!」のフィンランド語(もしかすると スウェーデン語?)版

日本の女子高生の日常ネタのオモシロさが通じるのだろうか???

14:00一旦ホテルに戻って一休み。
街中でカフェのような落ち着ける店があまりないのと、狭い町なのでホテルに戻る方が手っ取り早い。
15:30 遅い昼食(兼 夕食)を・・・とホテルを出てスグに若い日本人カップルに声をかけられる。
なんでも・・・
二人で300ユーロしか手持ちがなく、1万円札を両替しようにも土曜で銀行や両替屋がやってない。
私が泊まってるホテルで両替を頼んだら、宿泊客にしか両替サービスしてないと言われた。
そこで、両替をしてくれそうな宿泊客が出てくるの待っていたら、私がでてきた・・・ってことらしい。
そんなことならお安い御用と、フロントで両替してあげるとなんと71ユーロ!!
1ユーロ =140円 という酷いレートだった。こんななら手持ちのユーロ札で両替してあげればよかった。
それでも現金を追加できた二人は大喜びされる。最初は妙なモノ売りか何かと思って身構えたけど、こういうのが旅の縁ってやつだね。
昼食兼夕食は「ギリシア レストラン アクロポリス」にて、ギリシア風ミートローフ 16.2ユーロ。
かなり美味し。

ホテルにもどって、サウナで汗を流して、しばし仮眠。
明日の夜にはヘルシンキに移動なので、一度荷物をまとめる。サンタ村で買ったぬいぐるみが嵩張るなー
21:00 オーロラ・ハントのピックアップ
参加者は、私、サンタ村で一緒だったカワイさん、英語圏の外人さんカップル、そして昼に両替を頼んできたカップル!
昨日申し込んでた2名はあの二人だったのだ。
楽しい再会に盛り上がる。男性の方は子供の頃から旅行好きで、16才にして5大陸のどこかには足を運んでいた
という、けっこうなお金持ちだね。
そして女性から
「小さな町なので、またお会いできると思ってたんですよー。
そのときには両替のお礼をしようって、買っておいたんで、ぜひ貰ってください。
ここの名産ので皮製の小銭入れなんです!」
・・・同じ町に観光に来てるのに、その地の名産というのが微笑ましい。ありがたく受け取る(^^;;;)
ツアー会社のオフィスで防寒着と登山靴に着替え、オーロラレクチャー
ガイドさんからの情報は・・・
・今日は確率としては70%くらい。天気はいいから出ればバッチリ見える。残り30%が心配。
・ガイドとしては10年以上やってて、年に100回以上みてる。
・オーロラが光る時間は 3分くらいから1時間半くらいと様々だけど、たいていは15〜30分。
・ここでは白夜の前後となる5〜7月以外、条件がよければ冬でなくても見れる。
・オーロラは磁極を中心にした円環状に昼夜関係なく発生する。見えるのはそのうちの夜の部分となる。
・先週はスペインあたりでも見えたという大オーロラが発生していた。今年があたり年なのは間違いない。
・オーロラがでると音が聞こえるという人もまれにいるが、私は聞いたことがない。
オフィスには沢山のピンが刺された世界地図があり、今日の参加者の出身地をさらに追加する。
ってことで、若い日本人カップルが東京と富山の遠距離恋愛中だとか、白人カップルがアイルランドとオーストラリア出身でアイルランドに住んでるとかが判る
(^^)。
4WDに乗ってかなりの速度で1時間弱北上する。距離だと100kmくらい?と思われる。人里はなれた(=光の無い)道路脇で降り、からさらに30分ほど
丘を徒歩で
登った
ところにオーロラ待ちをする小屋があった。
頭上は晴れ渡って満天の星空。各自三脚など撮影準備をしてオーロラを待つ。
・・・が 待てどもオーロラの気配なし。
30分ほどして、ガイドさんが小屋の焚き火で温まりながら待ちましょうといい。
熱々のお茶やパン、焚き火ローストのソーセージなどの夜食を食べつつ、空を気にかける。
オーロラ待ちの小屋の中

富山の彼の英語はとっても流暢で、ガイドさんとあれこれ話が進むのだが、ガイドさんが
「あ、ソーセージ焼けてるから ひっくり返してごらん」
「そっちのはもう食べれるから お食べ」
といった会話の流れとは関係ないコトが挟まると判らなくなるようだった。
ちょっと不思議な光景。
それやこれや で 6人が小屋を出たり入ったりしながら待つも、1:30となりついにタイムアップ。
ガイドさんは申し訳なさがって、「帰り道のドライブもユックリ行くし、オーロラが出たら止まって観察できるようにするよ」と言ってくれたのだが。
行き道よりはゆっくりと走ってくれた甲斐もなく、オーロラは一度たりとも現れなかった。
帰りの車中、ガッカリしつつも「私たちの心眼には 鮮やかなオーロラが確かに見えたよね!」とポジティブに励ましあう(^^;)。
3:30にホテルに着く。この旅の最大の目的は果たせないまま、ロヴァニエミ最後の夜が終わる・・・
続く