大塚康生 展 - 道楽ものおもちゃ箱

東京造形大学で 2025/05/07 ~ 05/17 開催の アニメーター/軍用車両研究家の 大塚康生さんの原画などの展示会を観覧してきました。
「大塚康生氏の原画・イラスト・コレクション等を史上初めて一挙公開!」という濃い内容の展示でした。

都内とは思えない自然豊かなキャンパス。 





大きめの彫刻を制作するためのエリアには門型クレーンも完備






 
会場のあるCSセンターの告知エリア



画材と軽食を扱う購買と学生さんとのヤリトリも楽しい



水性アルキド樹脂をバインダーにした絵の具アキーラが 一部バーゲン中
エマルジョンしたアルキド樹脂を使うことで、描画時には水で溶いて使え、水分蒸発後に耐水性になるまで3週間ほどかかるという油絵具の特性も備えているそうな。
耐水性になった状態でなら油絵具で上塗りもできるとのこと。







大塚康生さんを可愛くデフォルメしたキャラが出迎えてくれる。 
























玄関にあった「未来少年 コナン」の ロボノイドの動きのサンプル設定


 


 



「カリオストロの城」の別バージョンポスター。
前売り券の購入特典だったらしい。




ルパン一味が変装したキャラ(たぶん TVの1stシリーズ分?)勢ぞろいでの記念写真風イラスト






会場の真ん中には模型界では有名な1/24のバラクーダ号(未来少年コナンより)が鎮座





来場した関係者による寄せ書き



米寿の時の色紙


 




 





大塚家にあった伝説のソファ。
このタイプで脚先がキャスターになっているのは珍しいのかも。




 
ジープのような「ソフトスキン」と呼ばれる非装甲の軍事車両を中心に研究されていました。
端正な線でカッチリとした描写です。




























































製作途中となってしまった 1/12のフィアット500。
バックの「Model Graphix」創刊号は1984年10月発売だったはず。








































 




 
 




























































   




コナンとジムシーが走るシーン



原画では食いしばった口がかなり横にまで広がっている 



作画監督としての修正指示で前に。顔を立体的に考える場合はこちらが正解となる。



次の2つは さっきと同じ口の描写と 足をよりピンと伸ばした表現に変えている。







走りながら飛び越えるシーン:
原画では腰から下を先にグっと伸ばしている表現で、それにあわせて肩が腰より後ろにある


これを背中を逸らした表現->肩と腰の前後位置の差はほぼなくなっている



びっくりしたのがコナンが槍を持つ指の修正:
原画では親指の指先が上を向いているのを 下向きにすることで、より握り込んだ表現にしている。
そして、この小さな変更を積みかさねていくことで動きのメリハリや説得力が増すというプロの技。


















有名な「カリオストロ公国に向かう途中で野宿する二人」ポスターの原画
本編では描かれていたカップ麺が一切無いことや、既にシモノフ対戦車ライフルがあるなどイメージ図という面が大きいみたい。












 







































このシーン、もう銭形の変装を解いてますよとの指示


 







こちらはカゲの襲撃から逃げる時のフィアットの壊れ具合の指示。




 
この原画もシミの状態からして オリジナルそのものらしい。


「7つの秘密」と煽ってたりする。
関西の新聞広告だったらしく、もう無くなって久しい「ニューOS劇場」「南街スカラ座」が懐かしい 





ルパン映画1作目。今は「ルパン VS 複製人間」の副題がついてる。



これは持ってる!
この表紙を模写した学祭ポスターを描いたりもしたなぁ。















50年以上前のセル画!!!








 

















































軍用車両関連























1/24 バラクーダ号の手前にはギガントとラナもいました。







巨大な「バラクーダ号」はジオラマでもあり、船体各所で名場面が再現されている様は立体での絵巻物ともいえます。

























 



  オシマイ