12/31「二十世紀最後の日」

いよいよ、今日で二十世紀が終わる。
今日は深夜までの街頭探訪を計画して、朝はゆっくりめに行動開始。

10:00オープンのオペラ座見学へ。今日は公演もないので舞台や客席も見学できる。
今も現役の劇場であり、そして建物そのものが一つの芸術でもあるオペラ座は21世紀を迎えるためのお色直しも無事に追え、白壁と金泥の輝きに包まれている。

もっとフランス語が判るようになったら、ここでオペラを鑑賞してみたい。この雰囲気と環境とでオペラを見れたらさぞ楽しいコトだろう。

シャガールの天井画

オペラ座を出てから、モンマルトル方面を目指すことに。まずは18区にある「ペッシェ・ミニョン」というお菓子屋さんを訪ねると・・・・なんと先週移転したばかり。メトロで一駅なのだが出鼻をくじかれあっさりと諦める。そばの小さな市場でフルーツを買い込む。年末の市場風景はいずこも一緒で新年を迎えるための料理や材料が並び、それらを買い求める人で賑わっている。

八百屋さん

果物がいっぱい

新年に向けた惣菜

店員さんも大忙し

牡蛎は欠かせません。
 

そのまま モンマルトルへ。アベスの駅を降りて 寒さと空腹にせかされるように手近なレストランに入る。狭い店内にギッチリとテーブルがならび、一度座ると身動きもままならない状態(^^;;)。田舎風テリーヌ、アニョーのグリエ、クレームカラメルで57FF。料理は○。デザートはオレの方が美味い。身体を温めて、一息入れてから、午後のモンマルトル/サクレクールへ。広場は似顔絵描きや切り絵、観光客で大賑わい。しかし1日で一番暖かいはずの時間なのに、とんでもなく寒い。現地の人は慣れているのか、そんなに着込んでいたりしてないのだが、私はマフラーで顔や耳をグルグルと巻きつけ、眼だけ出すようにでもしないと痛いくらいに寒い。

「ムッシュー 似顔絵いかが?」
「いやぁ いいですよー 寒いからマフラー外したくないし」
「じゃぁ 眼だけ半額で書くのはどうかしら?(^^)」

おいおい。

似顔絵を描いてもらっている美人・美少女をチェックしつつ、広場の喧騒を楽しむ。
こういう場所って日本にはホトンドないんだなぁ。

似顔絵書いてもらってます。

この絵のモデルはいずこ??

この子はまた別の美少女
 

午後のオヤツを食べるべく、名店ストーレーに。ここも新年を迎えるためのお菓子を求める人がひっきりなしに訪れ、店先では新年用の惣菜を売るための臨時屋台が出る賑やかさ。年末特有のあわただしさと高揚感が街中にあるようだ。ここではココが発祥と伝えられるアリババとTe Liren52FFなり。アリババのラムシロップの滴り方が半端ではないがそれがまた美味い。

続いてのお菓子屋巡りはセーヌ左岸にまで出張ってのミッシェル コンスタン。トリュフチョコとチョコケーキを夕食のデザート用に買い込む(46FF)。この店からホテルまでは初めてバスを利用してみた。モンパルナスからルーブル宮殿を抜けオペラと向かうバスは乗り換えなしで左岸からオペラに戻れる便利な路線なのである。途中、ルーブル宮を始めとして主要な広場では新年カウントダウンに向けた会場設営や交通規制が始まっている。ますますワクワク感が増してくる。
 

今晩は深夜までアレコレとイベントが続くはず、それに備えた休憩と夕食をホテルでとることに。
今日の夕食はリナズ・サンドでの クラブ・リナ、チリコンスープ、ホットミルクで76FF。
しかし、熱々のスープとミルクがホテルへ持ち帰るまでのわずか5分ほどで冷めてしまっている。今日の寒さは半端ではない(;_;)。

20世紀最後の大晦日とあって、こちらフランスのTVでも今年と今世紀を振り返る番組が放送されている。どうも今年のフランスのアイドルの新星はアリジーちゃんというらしい。かなりアイドルアイドルしていて美少女ではあるのだが、このクラスの美少女度なら地下鉄で何度も遭えるのがこの街のスゴイところ。
 

20:00 カウントダウンまであと4時間。とりあえず、街の様子の確認もかねて外出することに。
昼間でも厳しい寒さだったのが深夜ともなればなお一層の冷え込みを覚悟し、スキータイツにスキーソックスを2枚重ね、さらに身体のあちこちに使い捨てカイロをしのばせる。こうして着膨れた状態で凱旋門まで・・・・。
なんと今晩(翌朝の6:00までらしい)はメトロもRERも全線乗り放題。今年だけのコトなのか、例年そうなのか? 何はともあれありがたい。

凱旋門からシャンゼリゼにむけてはすでに交通規制がかかり、歩行者天国状態。まだ時間が早いのか、そんなに混み合ってはいない。

ならばと、トロカデロの様子を見に向かう。エッフェル塔でのカウントダウンは一番の見所なのだろう、ここはもうすでに人ごみでゴッタ返している。アチコチで爆竹がなり、雨が降り出して来たも構わず人は増えていく。このままココでカウントダウンを待っても人が多すぎると判断。エッフェル塔の東側のシャン・ド・マルス公園に向かう。雨はどんどん激しさを増し、ドシャ降りに近い降り方となる。

TV中継のリハーサルや 同じく観光にきている人たちのシャッター押し依頼に巻き込まれながら、公園の東端まで行くと、派手なマーキングの四駆やバイクやカミオンが勢ぞろいしている、パリ・ダカールラリーの出発を待っているのであった。策越しにカミオンにペタペタと触っておく。

美人レポーターはリハーサルを入念に

なんとか シャン・ド・マルス公園でエッフェル塔が正面に見渡せる位置を確保。しかし、これだけ防寒して着膨れているのに足先からジワジワと寒さがこみ上げてくる。いっそ雪になってくれればまだいいのに、雨は氷のように冷たいまま降りしきる。

最初はいい具合に空いていた公園も時間の経過とともに どんどん人が集まってくる。23:50を回った頃から、気の早い誰かが打ち上げるロケット花火や爆竹がいよいよ賑やかになって、やがてどよめくような歓声と共にエッフェル塔全体が青いフラッシュランプで輝く。だが花火は数発上がった程度、あの2000年を迎えた時のような派手さはまったくない。

おめでとう21世紀!!!

こうして 21世紀があっけなく始まった。
 

周りの誰も彼もが「ボナニー(Bonn Anne! = 新年おめでとう)」と声をかけあう。友達だろうと他人だろうと、目が合えば声をかけるものらしい。

私も雰囲気のまま、「ボナニー!」と 挨拶を交わしながら、ゆるゆると公園を後にする。シャン・ド・マルスから一番近いメトロ駅に向かう途中、カフェの暖かい灯りに吸い寄せられる。外での寒さと雨から逃げ込んだ人たちで店内は満員。身体を温めるために「ヴァン・ショー」を飲む。赤ワインを熱々に温めてシナモンなどの香料や柑橘類をちっと垂らした冬の名物。かじかんだ指が温まってじんわりと痒い。人心地ついたところで、メトロを乗り継いでフランクリン・D・ルーズベルト駅へ。

新年祝いの人波がまだまだ行き交うシャンゼリゼの路面はいたるところガラスの破片だらけ。飲み干したシャンパンのビンを叩きつけて祝う風習のせいらしい。雨とシャンパンとガラスでグシュグシュになった道に気をとられながらコンコルド広場に向かってシャンゼリゼ散策。ここでも行き交う人どうし新年の挨拶を交わしあうのだが、こちらでは酔っ払いも多くてか?キスもOK。若いグループが女性連れを取り囲んでは半ば強制で新年のキスを交わす風景があちこちに。まったくフランス人たらー。
と思っていると

「ムッシュー ボナニー!!!」

酔っ払ったパリジェンヌ二人連れに囲まれてしまう。代わるがわるホッペに新年のキス。ラッキーと思ったときにはもう次のグループに。でも二人とも美人なんだもんなぁ(*^_^*)。

ニコニコ、ウキウキとコンコルドまでくると またも酔っ払っているらしい賑やかなパリジェンヌ二人連れに囲まれて新年のキス。今度はフランス語でアレコレと聞いてきてくれるんだが、こっちは質問の半分も判らない(>_<)。
 

コンコルドまで来るともう1:30を回っていてお祭り気分も終盤。こうして世紀を跨ぐ夜がふけていった。
 
 
 

1/1「パリの新世紀」


10:00過ぎにようやく起床。あっけないカウントダウンと20世紀と何にも変わることのない「あの夢見た21世紀」が実感となる。今日はほとんどの店が休日でシャンゼリゼあたりで2,3開いているかもという程度。昨日の喧騒がどう収拾しているか再びシャンゼリゼに向かう。

凱旋門にてメトロを降り、そのまま凱旋門直下の無名戦士の墓に参る。靖国のような胡散臭い利用がされるような場所ではない。

昨日からの雨と風は相変わらず強く、昨日のガラス瓶やゴミが跡形もなく片付けられたシャンゼリゼにふりしきる。街路樹には「祝! 第三 千年紀」と染め抜いた赤い幟がはためいている。1夜にして交換されたようだ。

シャンゼリゼ界隈もホトンドの店がシャッターを降ろし、新年を厳かに迎えている。一部の観光客目当ての土産物屋やマクドナルドなどがポツポツと営業しているが、客が詰めかけているというわけでもない。

気まぐれに マドレーヌにいくと なんとメゾン・ド・トリュフが開いている! 新年のお祝いがわりに昼食をここでとることにする。店内に入ったとたん全身を包むフレッシュトリュフの香り!ちょうどっ黒トリュフの旬なので店頭には大籠に山盛になった黒トリュフが置かれ、甘く痺れる香りを放っている。

これを嗅ぐためだけに冷やかしで入ってもトクした気分になれる(^^;)。

昼食は白トリュフのリゾット(395FF!)。 さすがにトリュフ専門店、これでもか!と白トリュフのスライスが載せられている。うんまい。


 

しかし、ここのレストラン エリアでタバコを吸っていた日本人中年男性には呆れを通り越して哀れでさえあった。自分がドコにいるのかさえ判断できないのにどうして一人歩きするのやら。

さて、昼食が済んだら 自分のお土産用にトリュフの購入である(おいおい)。

「トリュフの瓶詰、2種類あるけど どちらがお勧め?」
「プレゼントでないなら こっちの安い方で充分。品質は同じクラスなんだ。
  値段の差は形というか見栄えの差なんだ」

「日本に持って帰るツモリだけど、どれくらい 持ちます?」
「常温で5年は持つよ。出来れば一定の涼しい温度のところに置いておく方がいいけど」

「あの籠の フレッシュトリュフは 持って帰れます?」
「・・・検疫が問題だね。それとフレッシュは1週間以内に食べないといけないよ」

うーむ、1kgあたり12000FF、50gなら600FFは国内価格からは格安なのだが、1週間で食べるとなるとちょっと難しい。瓶詰トリュフを1000FFばかし買い込む・・・・大散財。
 

思いがけない買い物を抱えてホテルへ戻るも、そのまま行過ぎてミルクを買い込むべくメトロのキオスクに向かう・・・と ブラスバンドな一団がバスから降りてくる。

さっそく一人の美少女に
「どっからきたの?」
「英語でいいですか?」
「もちろん! もちろん。 でどっから?」
「アメリカのワシントン州から 今日のパレードの為にやってきました」

なんと 事前に何の情報も仕入れていなかったが、今日は新年を祝うパレードがオペラ大通りであるとのこと。早速ホテルにカメラを取りに戻って場所を確保。2時間に渡って降りしきる雨の中盛大にパレードが行われる。地元パリの消防車や遊園地などに混じって、ブラスバンドやチアガールたちが華やかに演じていく。アナウンスからするとチアガールやブラスバンドたちのホトンドがアメリカからの遠征らしい。
パレードのジャマになる違法駐車は撤去!

そして美少女たちのイベントが!

パレードが終わってから ミルクと焼き栗を買ってホテルへ。すっかり疲れてしまい、夕食はポワラーヌのパンにミルクの簡単さ。

TVでは21世紀を迎えた各地の様子が何度も放送されて、概ね世界は平和の内に新年を迎えたらしい。

21世紀最初の日はこうして暮れた。
 
 
 

1/2  「動き始めた新世紀」


9:00過ぎに起きる。今朝はやっと晴。窓から見える街中のあわただしさはすでに 普段の生活が始まったようだ。
10:00過ぎに 2度目の買い物をすべくエルメスに到着・・・・も 本日はまだ開店していない。同じようにエルメスにやってきた観光客がウィンドウごしに店内を覗いている。いつ開くのか判らない店をあとに、郵便局で絵葉書を投函。ここも同じように各国の観光客が絵葉書を投函するべく列を作っていた。

グランパレあたりをカメラに収めてから、マリアージュ・フレールへ向かう。今日の昼食はここのサロン・ド・テで。これまでに2回チャレンジしながら2回とも時間が折り合わずに食べ損ねてきているのであった。むしょうに魚が食べたくなっていたのでサーモンのタルタル お茶のソースと中国緑茶、それに紅茶のブリュレをオーダー。隣席のフランス人夫婦が珍しがって?アレコレと英語で話かけてくる。日本での紅茶・お茶事情やマリアージュ・フレールの紅茶の驚愕の価格差などを話す。

ここでも昼食の後はお買い物タイム! 紅茶を6種類ばかりと タヒチヴァニラを買い込んで700FFなり。

ホテルに荷物を置いてから、サンジェルマン・プレのヴィトンに。依頼品を探すもココでも売り切れ。

メトロを乗り継いで、サン・ドニ界隈に。97年以来2度目の「濃ゆい下町」探訪であるが・・・・
やはりこの氷点下になるような気候でも、町の辻角には露出度の高い衣装を着た女性が立っていた。
うーむ、凄すぎ。

モノプリでフルーツとパンを買い込み、リナズでのサラダを抱えて 今日の夕食。
新年になってから夕食がすっかりおとなしい(^^;)。 旅の疲れが出始めたのか、昼にボリュームのあるものを食べると夕食にはどうしても軽めのモノが欲しくなる。

夕食の後、コンコルド広場まで散歩。寒空の下、酔狂なものなのだが、観覧車やエッフェル塔の夜景を撮っておこうとブラブラと散歩してしまう。建物が石造りのせいか、街中の街路では夜が更けてもそんなに急激に気温が下がっているようには思えない。


 

1/3「オルセー巡り」

実質 パリの最終日。明日13:00の飛行機なので、街に出かけられるのも今日のみ。

10:00に行動開始。
まずは昨日は開いてなかったエルメスへ頼まれ物(スカーフなど)をアレコレと購入。毎年時季によって変わるリボンの言葉は・・・・「NOEL」って 時季が戻ってるがなぁ!!(^^;)。

続いては 自分と友達のお土産用に「ラ・メゾン・ド・ショコラ」へ。ここの美味しいトリュフチョコは100gで60FF。東京は青山の路面店では同じものが6800円!! いったいこの価格差はなんなんだ!? ここには日本人スタッフもいるので買い物に不自由はなく、アレコレを240FF分のトリュフチョコ各種に板チョコを購入。

ホテルに荷物を置いてから オルセーに。モネの特別展は相変わらず長蛇の列だが、一般展示はスムースに入場。モネ、マネ、シスレー ETC  館内レストランを覗くも 本日の一品97FFに特に引かれるものがなく諦める。「くってやる!」意欲があまり湧かなかったのは絵画鑑賞にパワーをとられていたからだろうか?

14:00過ぎまで館内をほぼ隈なく観覧。せっかく左岸にいることだしと、思いついてモンパルナス駅そばの「ティ・ブリゼ」に向かう。蕎麦粉のガレットコンプレとサクレそれにシードルというブルターニュなメニュでの遅いランチ。どれもこれも美味い。シードルの素朴で林檎のみずみずしさを残した味わいがあっさりとした蕎麦粉のガレットにピッタリと合う。

「美味しい?」
「美味いです!」
「でしょー 美味しいでしょーー(^^)」

素朴な雰囲気のマダムがニコニコと笑うのが楽しい。
 

同じ通りの郵便局がなぜかお客で満員。張り出してあるポスターによると、プリクラのようなフレームに顔写真を写しこんで、「あなただけのオリジナル切手が作れます」とのこと。フレーム部分がすでに切手としての意匠らしく、その中にどんな写真をいれようと公式の郵便切手として通用するというサービス。そしてここも長蛇の列。こんなに並ぶのはマッキントッシュでの画像取込&フレーム加工という手作り感覚なシステムと、お客一組一組ごとに 写真に写る人数や 大きさなどリクエストに応えているせいらしい。せっかく切手になるんだからそりゃ 楽しく撮っておきたいよね。

バスにてオペラに向かい、ジャン・ポール・エヴァンにて板チョコや大好物のパンプルムス、それにジャムなどを430FF分買い込む。ホテルで一休みしてから、パリ最後の夕食の買出しに。
もうチャンとしたところで食べるという気力がなくなって、ラファイエット・グルメの惣菜コーナーに向かう。中近東系の惣菜を扱うコーナーでコロッケ風マメとチーズのフライ、挽肉の春巻き風、トマトサラダ、オレンジジュースなどなどを購入。ちなみにここの店員さんも極めて美人。
 

明日の帰国に備えて買い込んだ品物の荷造に奮闘する。「ロンシャン」のバッグはプレゼント用包装がやはり嵩張りすぎるので、箱をばらして詰めなおし。なんとカバン1つ分の箱にほぼ同じサイズのカバン3つが収まってしまう。せっかく店員さんが腕によりをかけてくれたコトと依頼者のコトを思うとちょっと心苦しいが背に腹は替えられない。

相変わらずの瓶詰だのチョコだの紅茶だのプードル・ダモンドだのと 値段の割に嵩張るもの、トリュフだの、ブランドモノだのの値段の割に嵩張らないモノ、免税分は機内持込にする必要があるものなどなど アレコレと頭を悩ませながら荷造り。
 

気がつくと3が日がすでに過ぎていこうとしている。
年末も慌しかったが、年明けてからも さしたるイベントもないまま3日が過ぎてしまった。
 
 
 

1/4「さようなら パリ」


今日で本当にパリ最終日。13:00発の飛行機なので余裕も考えると10:00にはホテルをあとにすることになる。ただただ移動する日。

チェックアウトを済ませ呼んでもらったタクシーにて空港まで。
タクシーが来るまで、フロントのオバさんとちょっと雑談。この小さなホテルに10日も泊まる日本人観光客は珍しいコトや、99年にも来ていることを覚えているなどなど。

晴れていればロワッシーバスやRERでの移動でも良かったのだが、今朝もまた雨。そして依頼品の中にはかなり高価な品もあるので、それらが万が一にも濡れたり汚したりはしたくないのでちょっと張り込んでみた。

しかし、この運転手 旅の最後を飾るには あまりに性質が悪かった。ドシャ降りの雨の中の高速で空港に向かう道すがらズーーっと携帯を手放さずに、いずこかと喋りっぱなし。オマケに空港に着くとメーター料金(310FF)に100FFも加算した額をふっかけてきた。トランクもあるのでメーター+30FF程度は払うツモリだったが、カチンと来たので「現金は小銭合わせても315FFしかない」とメーター分のみ支払い。
 

帰りももちろんエールフランスなので空港ホールも新しいホールF。
付加価値税の免税手続を済ませてから、飛行機のチェックイン。預け入れ荷物の重さが29.6kg!あと400gオーバーで重量加算になるところであった。

搭乗ゲートのガラスの屋根には大粒の雨が降り続いている。今度の旅行はいつも雨につきまとわれているような印象。

もう免税店を巡っての買い物気力もなく、搭乗をただ待つだけ。

やがて搭乗開始。4日発というのはちょうど貴国便の谷間になるのであろうか、機内は7割程度の混み方で年始の帰国便とは思えない。私の座席も隣は空席のまま。
機材はエアバス340−300だったが、シートの更新がなされていないタイプ。そのため楽しみにしていたシャンハイ・ヌーンはお預け。

飛行機は定刻通りに出発。分厚い雲を抜けてパリをあとにした。