10:00
ホテルのビーチで開催される ウィンドサーフィン レッスンを楽しみに行くも、強風のために中止とのこと。
「ビギナーだと あっちの半島に向けての片道キップになっちゃいます」
だそうな。
仕方なくタクシーボートで行ける離島 エスカペードを目指す事にする。
このホテルからは 呼べばビーチの目の前の桟橋から出発してくれ、往復2000CXF。
タクシーボートは 8人乗り4mクラスの小型双胴船で、かなりの高速で海を走っていく。
沖合いはかなりな高さのうねりがあるが、まるでジェットコースターのように、スリリングに揺れながら15分も走るとエスカペード島である。
さっそくジェットスキーに挑戦。30分で6000CXFなり。
「ここから見える あのブイから このブイの領域で走ること。あの船の内側ではアクセルしないこと。
島の一周は途中にさんご礁の浅瀬があるから できないのでやらないこと。じゃ
がんばって」
・・・・そんな いいかげんなコトでいいのかぁ?? 免許の確認もなかったぞ(^^;;;)。
うねる波をジャンプしながら走る爽快さも、10分も遊ぶと吹き付ける風と 波しぶきで寒いことを思い知らされる。
散々遊んだ後は、浜辺でシュノーケリング。砂浜の波打ち際から5mも沖に行くと珊瑚礁が始まり、カラフルな魚がたっぷりと泳いでいる。魚が貝を探して砂底を探る音や、珊瑚の表面を齧り採る音が
アチコチから聞こえてくる。
腰のあたりまでしか深さのない水面をただ漂っているだけで 色彩の満ちた魚の生活がみれてしまう、まさしく豊穣の海。
浜辺ではClubMEDのバーベキューが始まっていた。こういうのを見ると 今度はClubMEDで来ようと思う。なにしろ美味そうなのだ。
昼食はホテルのダイニングにて チーズバーガー 1100CXF。 他のメニュはちょっと
胃に重そうだったためだが、肉の味わいが濃ゆく美味しい。
海を眺めながらたっぷりのポテトをダラダラと食べる。
午後、ただただ 海を眺め続ける。
桟橋とは反対側の海辺は強い風が吹き続け、海鳥が舞うだけの静かな世界。1分も歩かない裏の浜辺は独り占め状態だった。 タクシーボートが迎えにくるまでの約3時間、波と海と空をボーーと眺め続ける。砂浜に寝転ると青い半球に全身がくるまれる。次から次へと横切る綿雲に、まるで地面をおんぶしてどこかを飛んでいるような錯覚になる。
タクシーボートが迎えにくる時間になり、桟橋に戻る。桟橋には外洋ヨットが2隻係留中。
手前のEuckEuckという船を見学させてもらう。
フランスの西海岸で建造され、パナマ運河を経由して3ヶ月の航海でここに運ばれたとのこと。
30名乗りの外洋タクラマカン船でアチコチをチャータークルーズしているらしい。
ホテルに戻ってから 自転車でパームビーチへ軽食の買出しに。このホテルはちょっとしたスナックなどの買出しが不便なのだ。パームビーチのスーパーに行く途中、昨日話題になってたパシフィック・フェアのメイン会場に出くわす。あわてて買い物を済ませて ホテルに取って返し、カメラを抱えて会場へ。
南太平洋地諸島の文化交流のお祭りでもう8回目らしい。会場の様子はどこか大学の学園祭風でのだおかな手作り感が漂う。屋台も幾つか出ていて、バーベキューやホットドッグなどの軽食やフルーツを販売。ここのスイカは非常に美味。ホテルのレストランにでているあのスイカはなんなんだ??
他に串焼きと ホットドッグを食べて満腹。
会場のブースでは物販や 風習紹介、そして「タットーいれ」などが行われていた。明らかに観光客と思われる欧米人が気軽にタトーを入れてもらっている。いいのかそんなことして??
ステージでは バヌアツの踊りをパフォーマンス。
ひとしきり会場を見て パームビーチのショッピングセンターへ。例の六分儀を売っているお店にまたも吸い寄せられる・・・・。
結局、祖父が船乗りであったことや、使い方も解っていることなどを雑談しているうちに、
「んじゃ 1割引いてあげるから、どうだね?」
と 薦められついに購入。19600CXFなり・・・・あぁ散財。
結局 この日の夕食は フェアの屋台で食った串焼きなどと、スーパーで買った揚げ春巻他のスナックですませてしまった。なんかもったいない気分が一杯。
一風呂浴びて、ホテルのビーチの先に星を見に行く。
数え切れないほどの星、見当もつかない南の星座、これを見るためだけにでもココに来たかいがあったと思う。予想外に流れ星は少なく、1時間ほど見ていても2つしか確認できない。
部屋の南東向きの窓から見えていた3つ並んだ星がオリオン座の腰あたりだとようやく気付く。なんせ逆立ちしているのと、「オリオンは寒い時期にある」という先入観から、今のいままで気付いてなかったのだった。オリオンが見えているならスバルもと探すと、天頂のやや北西あたりにあの6つ星が見える。こうなってくるとホテル自体のライトアップが邪魔になる。もっともっと星が見えるはずなのに・・・
人の欲は尽きるコトがないものらしい(^^;)。
セールの上げ方や、マストを前後した場合の動作など、セールの簡単な操作とタック/ジャイブという方向転換の初心者向けの方法を手際よく教えてくれる。10分ほどのやり方だけのレクチャーで割と簡単にセール上げができ、バランスもとれてしまう。
さっそく練習範囲を教えてもらって帆走の開始。このあたりは沖合い80mくらい?にあるブイまでなら遠浅で胸元くらいまでの水深。落水しても簡単にボードにあがることが出来る。
さっそく1パスめをゆるゆると帆走。ブイそばでのタッキングにもヨタヨタと成功して、元きた海岸へ。
ジャイブにもなんとか成功して、2パスめの帆走。ブイそばでのタッキングに失敗して落水(>.<)。
やはり初心者、体のあちこちに余分な力みがあるので、かなり疲れてしまった。特に中腰(へっぴり腰ともいう
^^;;)で帆走したので、腰が痛い。ボードに上がってちょっと一休みと思っていたら、ブイの外に流されだす。慌てて浜に向かうハメになる。ブイの外側ではホテルに遮られていた強い風が吹いていてセールの維持が困難になることを身を持って知る。
ヨタヨタ、オロオロとした帆走ながら、それなりに楽しんで気が付けばもうお昼。
すっかり疲れてきって浜へと戻る。
「どうだった? 楽しかった?」とトレイナー
「はい! 楽しかったですよー」
「今日は1日、風の具合がいいから、午後も練習するといいよ」
「いやぁ、もうすっかり疲れたんで、もうやめときますぅ」
根性ナシである。
午後はヌメア市街まで 「なんぞ 気軽なお土産」を 買い物に行くことにする。バス120CXFにてヌメアまで約20分ほどか? ヌメア唯一のスーパーカジノにてこまごましたものを購入。しかし、シャンプーなどの単価の高いこと。スーパーなのにちっとも買い得感がない。お土産物関連もバーゲンものはともかく、他はさして安くなってない。なおココで「ニューカレドニア産 ヴァニラ」を購入。どっちかというと軽めのサッパリした香りのヴァニラでやや期待はずれ。
遅めの昼食をヴェトナム料理屋にてとる。ここでは日本語はもちろん、英語も通じないようで、カタコト
フランス語でなんとか「フォー(米粉で作るきしめんのような麺)」にありつく。牛肉がたっぷり載って、シャンツァイもたっぷり載ったサッパリスープがとても美味しい。ツルツルーっと食べれてしまう。なお、このお店では麺を茹でるのに「エスプレッソメーカーのスチーマー」を使って、一気に茹で上げていた。これは合理的かつ省エネな方法か?
ホテルに戻ってからパシフィック・フェアに今日も参加。舞台で繰り広げられるいろんなパフォーマンスが楽しい。現地の人や諸島各地からの人たちに「写真を撮ってくれ!」とせがまれる。撮った写真そのものが欲しいのではなく、撮られるコトそのものが楽しいようだ。
いずこかの島の賑やかなパフォーマンスが終わったあと、出演者たちも三々五々会場に散っていく。出演者の女の子の一人が郵便局テント内のインターネットエリアにいき、HotMailをアクセスして自分宛らしいメールをサクサクっとチェックしていた。さっきの素朴で鄙びたダンスパフォーマンスとインターネットでのメールアクセスのコントラストが強く印象に残る。
夕食は少しはチャンとしたものでも食べようかと コンシェルジェと相談の上で「ラミ・ピエロ」というビストロへ。ホテルからはタクシーで10分足らずの距離。まだ午後7時とあって、私が最初の客となる。
前菜:牛の骨髄の炙り焼き
二つ割にした牛のスネ骨をコンガリとバーベキューして、蕩けるような骨髄をガーリックトーストで
食べる。骨髄は美味だが、量が物足りない。スネ骨といえどちょっとしかないのが残念なところ。
メイン:ホタテ貝のソテー、クリームソースバニラ風味
酸味の勝ったクリームソースにやや焼き過ぎのきらいのあるホタテ貝。
バニラ風味と謳っているが指して感じず。
とりあえずおなかも一杯になったことし、デザートのメニュに引かれるモノがなかったので、なんとデザート無しで帰る。不可はないがわざわざ出かけて食うほどのこともなかった。
いま一つ充実感の無い食事にフラストレーションがたまる。
ホテルに戻って再度の星空見物。
昨日よりさらに星が増えている。薄雲がかかっていないかららしい。
ただただ溜息がでる。いったい大阪でみているあの空とはなんなんだ。どれだけの光を失っているんだろう。
予約がヤヤコシイことになっていたためチェックアウトでやや待たされたが大きなトラブルもなくチェックアウト完了。荷物は預けてまたまた
ヌメア市内の散策へ。
荷造りを終わった後ではビーチで遊ぶわけにもいかないし、ホテルのロビーで待つには長すぎる時間を潰すには市内に出るよりないのである。
ヌメア市内のバスターミナルに着くとすっかり昼過ぎ、晴れ渡った空からの日差しが痛いくらい。
まずは初日に出くわした深海調査母船を目指す。
もしかすれば深海潜水艇が戻っているかも・・・・との期待はあっさりと裏切られ、潜水艇はいまだドックにあるそうな(>.<)。
初日にはジェット推進のタクラマカンがあった外洋旅客ターミナルには大型客船が停泊中。
しかしこの船、今時珍しい鋲打ちで船体が作られている。
タラップ下にいた船員さんに聞くと、なんと1955年建造とのこと。船齢45年を数える老齢だったとは。シドニー・ヌメア間のクルーズ客船とのことで、途中に寄るコースにはいろんなパターンがあるとのこと。先だってのオリンピックに際してはシドニー湾に停泊して臨時ホテルとして利用され、日本人もたくさん利用したと自慢げに話してくれる。
残念なことに今回がこの路線での最終航海だそうで、この後は香港の会社に売られて、マカオ−香港間の定期客船となるとのこと。
昼食の取れる場所を探しつつ市内をふらふら。ようやく中華料理屋を見つける。ここも日本語はモチロン、英語などという野蛮な言語は通じない(>.<)。中華系なのに漢字のメニューもない。仕方なく黒板に書かれたメニュから慎重に「エビ」を使ってない料理を選択。
鶏肉をなにかしたモノらしい料理を注文・・・・・
出てきたのは「鶏肉を使った八宝菜」といったものに山盛の白ゴハン。
さっぱりした薄めの塩味で美味しい。
港町特有の坂の多い市内をあちこち巡り、エルメスのスカーフを結局諦めたり、時計ショップをのぞいて落胆したりしつつ、市街の一番の高台にある教会へ。
誰もいない教会はひっそりと静かにたたずんでいた。掃除の行き届いたベンチに座り、開け放たれた扉からの涼しい風とその外の鮮やかな色彩の風景をしばし楽しむ。教会の外に色彩が溢れている分、ステンドグラスの鮮やかな色彩もありがたみが薄い気がする。
教会からの坂道の途中に「ヒーリング」「マジック」「占星術」などと看板のでている店を発見。いわゆるニューサイエンスとか
オカルト系のグッズや本がタップリ。ラインナップもインドヨーガ、サイババ、チベット密教、ダライ・ラマ、占星術全般、タロットカードにダウジング用具一切合財と充実の品揃え(^^;;)。店の雰囲気が明るくオシャレなあたりは救いか・・・。
市街を離れ、水族館へ。ここはホテルに戻る途中にある。世界で最初にノーチラス(オオベソオウム貝)の飼育に成功し、開放型水族館としてはじめて珊瑚の定着にも成功したという小さいながらも由緒正しい水族館であるらしい。特に蛍光を発する珊瑚を集めたコーナーではブラックライトからの光を翠や紅、橙に発光させる珊瑚が世界で唯一ここだけで見れる。
珊瑚や魚、オウム貝や2月に生まれたという世界初の水族館生まれのオウム貝の幼生をゆっくりと見学。
水族館からちょっと歩くとパームビーチ、一日遊んで帰ろうとするティーンズの写真をパチリ。
みなコロコロとよく笑い、アレコレと質問してくれるが フランス語なので質問の半分もわからない。
ホテルまでをそぞろ歩いて戻りつつ、最後の夕焼けを写真に収める。
ホテルに戻っても部屋には当然戻れない。手持ち無沙汰もあり、怖いもの見たさもありでホテル内の和食レストラン「将軍」にて夕食をとることに・・・・・・これはその極めて貴重な体験談である。
スシカウンターとテーブル席、それに座敷があるらしいこのお店はメインとしては鮨屋と考えるべきだろう。店内にはカウンターそばに金魚がいたり、日本的な意匠をあちこちに凝らしている。
スシカウンターの中にいるのは中年の日本人の職人さん、他の店員さんや
奥の厨房などにいるのは現地の人らしい。
で、素直にスシを頼めばよいものを「ミニ会席コース 3500円」なるものを頼んでみた・・・
突き出し:マカロニ入りポテトサラダ
もうすでに「和食会席」から外れている気がする(^^;)。
このタイプのサラダはたしかに日本以外では滅多に見ないが・・・。
刺身:マグロ、イカ、詳細不明の白身の魚
これは及第。
マグロはこの近海でも取れるものの、刺身ができるような上物はそのまま船が日本に持っていくので築地から再度空輸してくるとのこと。
テンプラ:
海老が食えないから抜いてくれとのリクエストだったのだが・・・・
ナス、ピーマン、キュウリ?、バナナ!!、そして マグロという 壮絶なラインナップ(>_<)。
ゴハンと味噌汁:
ゴハンは日本米に近づけた食感で及第。
味噌汁も豆腐、ワカメという具までは良い。ただし タップリと入ったモヤシは余分。
食後の甘味:
カラースプレーが散ったバニラアイス
・・・・カボチャのキントンとか他になんかあるんじゃないかぁぁぁ!
いやぁ 海外での和食というモノの一つの実体が垣間見れて 勉強にはなりましたが・・・・。
食後の時間を「ゲームルーム」で潰す。チェス盤付きのテーブルがいくつも並ぶ部屋なのだが、なぜかチェス駒がひとつもなく、人も来ず閑散としている。
幸い日本の週刊誌が3誌ほど置いてあり、他人に邪魔されずに時間を過ごすことができた。
21:30 いよいよ帰国の飛行場行き。
今回はウベアツアーの時にお世話になったサウス・パシフィック・ツアーのバスに混ぜてもらうことに。空港までの約1時間
街灯もほとんどない寂しい道路をバスは空港に向かう。バスの窓からも満天の星空は見える。この次にココに来ることがあるのだろうか?
多分もう無いような気がしてしっかりと星空を見ておこうと決める。
空港到着。小銭が幾らか余ったものの買い物するようなモノも特にない。
別便のバスのガイドとしてクロサワさんも来ていたので、簡単に別れを惜しむ。
「こちらでのネット接続ができるようになったら メールしますから!」
との お言葉を楽しみにしておく。
帰国の飛行機は若干乗客数が増えたようで6割ぐらいの埋まり方か?
もちろん誰も彼もが2座席以上を占有してのノビノビ状態で旅のラストを過ごしている。
機内映画「エリン・ブロコビッチ」が終わってしばらくすると機外には朝が訪れている・・・
窓の外には四国の見慣れた山並みが広がり、ほどなく関西空港に降り立つ。
どんよりと曇って寒い空・・・・・天国はもう遠い南の彼方に去ったことを
しみじみと思い知らされた。