炎に追われ、閃光に導かれ、辿り行く果ては何処。
だが、この命、求めるべきはなに。
討つべきはなに。
そして、我はなに。
次回「運命(さだめ)」
目も眩む破壊の中を、キリコが走る。
男の愛が、女の希望が、巨大な鉄の箱のなかで、育まれる。
二人はゆだねた、姿現さぬ支配者に。
やがて破られるであろう、しばしの安息を。
次回「二人」
スペース・オデッセイの幕が開く。
砕けたはずの過去、死んだはずの過去が、キリコの新たな謎を発掘する。
次回「幻影」
病んだ魂は、戦いに安息を求める。
天国は、この地獄の隣にあるはずだ。
ここはもう充分見た、充分に。
たとえそこが禁断の地であろうとも。
次回「不可侵宙域」
だが、今日という日が、昨日のためにあるのだとしたら。
だが人がことばを得てより以来、
問いに見合う答えなどないのだ。
問いが剣(つるぎ)か、答が盾か。
果てしない撃ち合いに散る火花。
その瞬間に刻まれる影にこそ、真実が潜む。
次回「イプシロン」
飢えたる者は常に問い、答の中にはいつも罠。
完全なる殺意は、もはや感情ではなく、冷徹なる意志。
人は神に似せられて創られたという。
それでは、神の意志に潜みしものは、愛か、憎悪か。
次回「対決」
キリコは、神を挑発する。
次回「惑星サンサ」
かつてこの星には、赤い肩をした鉄の悪魔が蠢いていた。
ましてや、この身、この体に染みついた火薬の臭いが、
逃れられぬ過去を引き寄せる。
目に焼きつく炎、耳にこびりつく叫喚。
赤い星、惑星サンサが呻く。
次回「死線」
復讐するは、我にあり。
それらは、ある日焼かれて、ひと握りの砂となった。
砂はまかれて地表を覆い、砂漠となった。
いま、嵐が砂を巻き上げる。
怒りと悲しみの星の素顔が、荒れた空気にさらされる。
次回「恩讐」
吹きつける砂粒が、心に刺さる。
狂おしいまでの渇きが、
叶わぬ思いが、殺意と闘志を生む。
心に地獄を持つ者同士の、不可思議なる合意が、
壮烈なる対決を生む。
次回「虜」
流される己の血潮で、渇きを癒す。
ともに落ちた地の底で、互いの心の中をのぞく。
そこには、荒涼たる砂漠のなか、暗夜に銃を求めて立ちつくす、
孤独な己の姿があった。
次回「暗闇」
死が互いをわかつまで。
遥かな宇宙の彼方、もう一人の自分を映し出す鏡を
求めて、クエントへ。
次回「パーフェクト・ソルジャー」
この体のなかに潜むものは、なんだ。
強い憎しみの裏にある渇きを。
激しい闘志の底に潜む悲しみを。
似た者同士。
自分が自分であるために、捨ててきた物の数を数える。
声にならない声が聞こえてくる。
次回「仲間」
一足先に自由になった兵士のために。