辺境の小惑星リドの漆黒の闇のなかで物語は始まった。
「装甲騎兵ボトムズ」お楽しみに。
破壊の後に住みついた欲望と暴力。
百年戦争が生み出したソドムの街。
悪徳と野心、頽廃と混沌とを、
コンクリートミキサーにかけてぶちまけた、
ここは惑星メルキアのゴモラ。
次回「ウド」
来週もキリコと地獄につきあってもらう。
あらゆる悪徳が武装する、ウドの街。
ここは百年戦争が産み落とした惑星メルキアのソドムの市。
キリコの躰にしみついた硝煙の臭いにひかれて、
危険な奴らが集まってくる。
次回「出会い」
キリコが飲む、ウドのコーヒーは苦い。
無数のカリギュラたちの、
ぎらつく欲望にさらされてコロッセオに
引き出される、ウドの街の拳闘士。
魂無きボトムズたちが、
ただ、己れの生存をかけて激突する。
次回「バトリング」
まわるターレットから、キリコに、熱い視線が突き刺さる。
たくまずして仕掛けられた地中の闇に眠る殺し屋。
それは、突然に目を覚まし偽りの平穏を打ち破る。
ウドは巨大な罠の街。
そこかしこで、信管をくわえた不発弾が目を覚ます。
次回「罠」
キリコも、巨大な不発弾。自爆、誘爆、御用心。
だが、キリコの運命を変えたのは
素体と呼ばれたあの物体。
小惑星リドの闇の中で走り抜けた戦慄が、いま、ウドの街に蘇る。
次回「素体」
ヂヂリウムのシャワーのなかから、美女がほほえむ。
人の運命は、神が遊ぶ双六だとしても、あがりまでは
一天地六の賽の目次第。
鬼とでるか、蛇とでるか、謎に挑む敵中横断。
次回「襲撃」
キリコ、あえて火中の栗を拾うか。
キリコは素体に、己の運命を占う。
ここ、ウドの街で明日を買うのに必要なのは、
ヂヂリウムと少々の危険。
次回「取引」
ウドの商売には、死の臭い。
今日の昼、命を的に夢買う銭を追っていた。
明日の朝、ちゃちな信義とちっぽけな良心が、 瓦礫の街に金をまく。
ウドは百年戦争が作ったパンドラの箱。
質を問わなきゃ なんでもある。
次回「救出」
明後日(あさって)・・・そんな先のことはわからない。
パルミスの高原、ミヨイテの宇宙に、無敵とうたわれた
メルキア装甲特殊部隊。
情け無用、命無用の鉄騎兵。
この命、金30億ギルダンなり。
最も高価なワンマン・アーミー。
次回「レッド・ショルダー」
キリコ、危険に向かうが本能か。
炎の向うに待ちうける、ゆらめく影は何だ。
いま、解き明かされる、小惑星リドの謀略。
いま、その正体を見せる、素体の謎。
次回「逆襲」
キリコ、牙城を撃て。
アストラギウス銀河に織り成される、神の企んだ紋様はなに。
巨大なタペストリーに描かれる壮大なるドラマ。
そのとき、キリコは叫んだ。フィアナ!!と。
次回「絆」
いよいよキャスティング完了。
圧倒的、ひたすら圧倒的パワーが蹂躙しつくす。
ささやかな望み、
芽生えた愛、
絆、
けなげな野心、
老いも若きも、
男も女も、
昨日も明日ものみこんで走る、 炎、炎。
音をたててウドが沈む。
次回「脱出」
不死鳥は、炎を浴びて蘇る。
そして、あらゆる悪徳も同じだ。
すべてが振り出しにもどった。
兵士は、死んだ魂を疲れた躯に包んで、泥濘と、硝煙の地に向かった。
次回「アッセンブルEX−10」
傭兵は、誰も愛を見ない。